白昼夢20081117

何かの拍子に、元気な女の子に膝蹴りを食らった。振り向くと女の子は自分と同じ位の年齢だった。
よく観ると彼女は膝に大怪我をしていて、半月板や見たこともない赤や黄色の器官が今にも外れてしまいそうな様子でむきだしだった。目をむく僕を見て、大丈夫だよ馬鹿だなあ、と言うような表情でけらけらと笑った。
暫く平静を装っていたんだけど、喉が声にならない音をたてた。音は止まないで、音はいつまで経っても止まないで、次第に何故か涙が出てきて泣いた。泣きながら気付いたんだけど、もう辺りには誰も居なくなってた。