白昼夢20080524

 近所にとても可愛そうな子猫がいました。
 その猫は先天的な病気を持っていたのです。
 日に日に身体が大きくなっていくという可哀想な病気でした。
 そして身体は大きくなっても、普通の猫と同じくらいの生命力しか持ち合わせていないのでした。

 僕の腰の高さくらいまで大きくなった猫が、ある日公園の片隅で佇んでいました。
 僕は本当に不憫だと思って、いっそのこと今のうちに殺してあげようと思い立ちました。そして猫にめがけて全力で回し蹴りをいれたのでした。

 激痛で目が覚めました。眠ったまま壁に思い切り蹴りを入れた僕の右足の親指の骨にはどうやら罅が入ってしまったようです。