白昼夢200901106

 古い、A4見開きページの左ページに書かれた文字。
 まん丸い太い書体で縦書きの「うろうろするな」。
 文字の丸くなっている部分が、そのまわりを埋め尽くしている童の笑っている口になっている。
 初めから文字ではなくて、もしかしたら初めから童の笑っている口だったのかもしれない。
 もう片方のページを見ると、そこにも文字が書いてあって、でもよく見るとそれは文字ではなくて、
 赤黒い何か動物の死体が象形文字みたいに並んでいる写真だった。

 その後で少しだけ目が覚めて、薄いぼんやりとした視線は、カーテン、枕の奥深く、夢の中の見開きページの間を行ったり来たりした。
 気味が悪くて午前休をとった。